時間どおりに来た電車がゆっくりと止まって、空気の抜けるような音を立てて目の前の扉が開いた。 何も言わずにふたりを置いてそれに乗ろうとすると、グイと手首をつかまれる。 振り向くと、いつになく真面目なカオしたバ会長があたしを見ていた。 「……そーゆーこと、言うんだ」 周りの音に消されそうな声。 それは、寂しいとか悲しいとかを含んだ、そんな響きで。 「まあ……俺が他の子と付き合っても、俺が翼ちゃん以外に好きって言っても、翼ちゃんには……関係ないもんね」 胸が、いたい。