篁くんに攻撃をしかけたのは考えるまでもなく藤岡くんだった。 勢い良く向かってくる拳を軽くかわす篁くん。 あたしの目の前を、標的を失ったそれが通り過ぎていく。 驚いて、声も出なかった。 パシッとその拳を受け止めた篁くんが、藤岡くんに笑いかけた。 「なんやなんや、血気盛んやなぁ斎」 「うぜぇ。くっちゃべってんだったら、さっさと戻れ」 「オマエそないに嫉妬深いヤツやったっけ」 あはは、と毒気のない笑顔に対して、藤岡くんはイラついたように目を細める。 これは危ない。 藤岡くん、キレる寸前だ。