「おーおー……歓迎されとんなぁ」 真っ黒な瞳で教室を見渡して、 そんな呑気な独り言をつぶやきながら、外ハネの黒髪を揺らしつつ入ってくる。 そして、ゆっくりとした動作で教壇の横に立つと、 キャーキャーとはしゃぐ女の子たちに視線をむけ、テレビで見慣れたその顔をほころばせた。 「篁舜爾。今日からお世話になるんでよろしくたのんますわ」 その、卒業式のときのような笑顔に あたしは反射的に立ち上がってしまった。