「陽ッ!!」

あたしを大声で呼ぶ声…
誰かは分かってる。
きっと、何があっても味方でいてくれんだろう――



『悠翔ッ!!』
満面の笑みで返すあたしに悠翔は大きく手を上げる


あたしは全速力で脱出して

――パチンッ

悠翔の手の平にあたしの手の平を弾かせた。


「さすが陽! お前、やっぱすげぇよ」


髪を撫でる悠翔の手が少し震えているのを不思議に思いながらも…あたしはその手が気持ちよくて目を細めた。



『まずは基礎が…基盤がどこまで出来てるか分かんないと。じゃぁ、明日体力・基礎テストするので…よろしくお願いします!』

「「「オッス!!!」」」



さあ、
今からがスタートだ―――