「さてと、具体的にどうしよっかー」


「う~ん‥」





見た目も中身も平凡なあたし。

頭も良くないし
スポーツも特別できるものがない


自称「普通」が最も似合う女。


こんな魅力がひとつもない女を
なにもしないで一ノ瀬が好きになってくれる可能性なんてない。



だから‥自分で行動を起こさなければならないんだけど‥






「あっ じゃあさ!あたしと拓海と捺と一ノ瀬の4人で遊びに行こーよ!」


「え?」

薫の突然の提案にあたしはびっくりしてしまった。


「いきなり『二人っきりで遊ぼう』は無理でしょ?

だから最初は友だちとして遊ぶってことで!

4人で遊ぶなら一ノ瀬も不思議に思わないでしょ?」




そもそも『二人っきりで遊ぼう』なんて誘う勇気はあたしにはない。



「拓海と一ノ瀬ってけっこー仲良いし

拓海に一ノ瀬を誘ってもらってさ!」



「そんなうまくいくかなー‥?」


「大丈夫大丈夫!たぶん一ノ瀬はあたしが拓海の彼女だって知ってるだろーし

てかみんな同じクラスだしね」


「う~ん‥わかった!じゃあ悪いけど協力お願いしますっ」


「まかしといて!拓海にも話しておくね」





こうして薫の協力の元、4人で遊ぶ計画が進められていった。