顔は知ってる。 確か同中。 「あたし、わかる?」 彼女の元へと辿り着いたあたしに、そう言って首を傾げる。 小柄で少しぽっちゃりした体型に、 茶色がかったショートボブの髪の毛。 「……あ、英美(ヒデミ)ちゃん?」 ぼんやりと浮かんだ名前を口にすると、 彼女はにっこり笑って「正解」と言った。