「――――で、結局ココ?」 「いいじゃん。俺、ココ好きだもん」 そう言って裕斗が自転車を止めたのは、いつもの公園。 ブツブツと文句を言うあたしなんてお構いなし。 彼はいつものように、木の下にあるベンチへ向かって歩いていく。 「今日、夕方から雨だよ。帰りどうすんの」 「なんとかするー」 最近は全くと言っていいほど当たらない天気予報。 こんなに晴れてて暑いのに… 雨が降るなんて、どうせ今日もハズレだろう。