「急に……なに言ってんだよ」 「別に。 彰には気になる奴いないのかと思って」 冷たい風がふく。 草木は茶色に色づき始める。 「いないよ。 今はそういう気分じゃないし」 息が上がり始めるが、 笑って翔太の質問に答える。 「なら、良いけどさ。何かあったら言えよ」 「ああ」 翔太は? っと聞き返そうとしたが、やめた。 話さないなら、 話せるときまで待てばいい。 今日も遠くに見える小さな小泉さんを見ながら俺は遠い空を見上げた。