「ってことは、恋敵だったんですか?」 洋子さんの性格からいくと、手段、方法を選ばずに、男を手に入れたのだろう。 洋子さんは首を振って、 『私なんて、相手にもされなかったわ。 彼、将来を期待されていた優秀な産婦人科医だったの。 彼は私より夢に向かって頑張る野島を選んだ。 でも野島は、自分も彼のことが好きなのに、私が彼のことを好きだと知って、身を引こうとしたの… 全くお人好しというか、アホというか…呆れちゃうわよね? ま、そこが野島の長所でもあり、短所なんだろうけど…』