嘘…


こんなに買ってきて、私ひとりでどうやって食べろって言うのさ…。


「本当に待って!」


永瀬さんのジャケットの裾を掴んだ。


『そんなに俺に帰って欲しくないわけ?』


意地悪な笑みを浮かべる永瀬さんにカチンと来たけれど、


「夕べあなたが買ってきてくれた食料…

私ひとりでは食べきれないくらい沢山あるの…だから、責任持って食べて行ってちょうだい!」


私の言葉に、永瀬さんはクスッと笑うと、


『そしたらリクエストさせて…俺、味噌汁飲みたい!!!

具は、豆腐となめこがいい!!!』