『早く行かないと、怒られちゃうよ…』 いつの間にか、優季が目を開けて俺を見ていた。 「こっ、この人 もしかして…彼氏とか?」 フォトスタンドを指して優季に聞いてみた。 『そう…婚約者…それがどうしたの…?』 婚約者… この言葉が、俺の心に深々と突き刺さる。 彼女を手に入れるのは不可能なんだと言われているようで… 「洋子さんもおかしいよな、俺じゃなくて彼氏に来てもらえば良かったのに…その方が…」 洋子さん、何でわざわざ俺なんて呼んだんだろう…?