さ、私も帰るとしますか…


長居は無用だし…


そう思い、バッグを持ってスタッフルームを後にすると、


『おい、送って行くよ!』


憮然とした表情の永瀬さんの手が私の肩に回った。


嫌悪感が全身に広がった。


パシッ!


「気安く触らないで!」


彼の手を払いのけ、私は猛ダッシュで、店の外に出ると、大通りに向かって走った。


運良くタクシーがすぐに捕まり、急いで乗り込んだ。


もう二度と行くもんか!


ホストクラブなんか!!!


そう固く誓った。