もうそんなこと、どうでもいいこと。
「離して!また私にケガを負わせる気?
それに優ちゃんなんて気安く呼ばないで!!!!」
私の語気の強さに怯んだ隙に手を振り払い、走り出そうとすると、
『野島さーん!すぐに来てください!急病人です!!!』
店の中から若いホストが飛び出して来た。
えっ!?
「急病人…って?」
『それが…新人ホストが飲み過ぎちゃって…
今、洋子さんが看ているんですけど、野島さんを呼んで来るように言われて…』
急性アルコール中毒か…
私の中のスイッチが看護師モードに切り替わった。
「わかった…」
私は猛ダッシュで再び店の中に戻って行った。


