勇輝を追い立てながらふと思った。 勇輝が一生懸命作ってくれたこのバースデーケーキ、 私を幸せな気持ちにしてくれたケーキを 誰かに見てもらいたい。 この幸せを誰かに分けてあげたい。 何だか、いても立ってもいられなくて… 「勇輝、私もお店に行く!」 自分でも思いがけないことを叫んでいた。 『えっ!?』 私の言葉に、勇輝は驚いて、 『どうしたんだよお前、熱あるんじゃねぇの?』 なんて言いながら、私のおでこに手を当てた。