勇輝はNo.1ホストなんだから、有名パティシエが作った豪華なケーキを用意する方が似合うのに、
私のために、一生懸命作ってくれた、その気持ちが嬉しかった。
「勇輝、素敵なケーキをありがとう、最高の誕生日だよ。」
私は笑顔で感謝の気持ちを伝えた。
『い、いやぁ…その…よ、喜んでくれて、その…良かった…』
真っ赤な顔をして、しどろもどろになっている勇輝が、何だかおかしくて、かわいくて、
「なーに、柄にもなく照れてるのよ?
ほらっ、もうお店に行く時間じゃないの?
また遅刻すると、透オーナーに怒られちゃうわよ。早く支度しなさい!」


