勇輝に励まされ、 「うん、頑張る…」 何だか勇輝からパワーをもらったような気がした。 『野島、子宮口全開!陣痛の間隔も短くなってきた。』 洋子主任の声が背後から聞こえた。 「すぐ行きまーす!じゃ、行ってくる!」 『優季、頑張れ!!!』 勇輝の激励に押され、私は処置室に戻った。 『うっ……くっ…』 『美希っ、美希っ!』 必死に励ますご主人にも疲れの色が窺えた。 「加藤さーん、分娩室に行きますよ。 もう少しで可愛い赤ちゃんに会えますからね。」 加藤さんは、痛みをこらえながら笑顔で頷いた。