『わかりました、よろしくお願いします。』 ご主人は深々と頭を下げた。 やがて、陣痛の間隔が短くなってきた。 痛みをこらえる加藤さんをご主人が手を握りしめて励ましていた。 夫婦っていいな… 心からそう思った。 処置室を出ると、廊下にいる勇輝と目が合った。 「仕事行かなくて…いいの? ここはもうやることないでしょ?」 勇輝は頷いたけど、 『行くけど、ぎりぎりまでここにいる。ここまで付き合ったから、最後までここにいたいけど、俺もNo.1の責任がある。だから、お前、頑張れよ!』