勇輝は笑って、 『んー、帰ってもらった。何かほっておけないし…彼女には今度埋め合わせするって約束したし、心配することないって…』 私は加藤さんに処置をし、陣痛の痛みで苦しむ加藤さんを励ましながら、救急車を待った。 ピーポーピーポー… 救急車のサイレンが次第に近くなってきた。 救急隊員に状態を説明し、搬送先の病院を探す。 ここから一番近い病院は、光南医大、次が桂川総合、その次が桜ヶ丘… どこでもいいから早く決まって欲しい。