37週までお腹の中に置いといてあげたいけど、破水してしまったし、感染の危険性もある。一刻も早く、産ませないと…
「ありがとう、助かったわ。あなたも仕事でしょ?
ほらっ、彼女が待ってるわよ。」
勇輝に携帯を返すと、サユリちゃんと行くように促した。
勇輝は野次馬の後方で不安そうにしているサユリちゃんのところに行った。
まだ救急車が来る様子がない。
そうだ破水の処置をしないと、
自分のバッグの中を見ると、生理用の分厚いナプキンがあった。
とりあえず、これで間に合わそうか…
そう思った時、赤ちゃんを抱いた女性と目が合った。


