やっと出た言葉が、 「嘘…」 箱を持つ手が爆弾でも握らされたようにぶるぶると震え出した。 真人はクスッと笑うと、 『嘘じゃない…開けてごらん。』 言われた通りに、震える手で箱を開けると… 「きれい…」 箱の中にはダイヤのついたシンプルなデザインの指輪が… 『アメリカに行ってる間に、変な男に言い寄られないためのお守り、気に入ってくれた? 結婚したら、いつか俺と優季で理想の産院を開こうな』 真人の優しい言葉に、私の涙腺は決壊した。