『それにしても野島、よく頑張ったよね。
あの難関を一発でクリアするんだから…私なんて3年もかかったのよ』
新たに注文した大ジョッキを煽りながら美也子先輩が言った。
「運が良かっただけですよ。
それに、美也子先輩を始めとする産婦人科病棟の皆さんがフォローしてくださったおかげです。
私ひとりの実力じゃないですから…」
私の言葉に洋子主任は、大ジョッキのビールを飲み干すと、私のおでこをピシャリと叩いた。
「いったーい!!!!
洋子先輩、何するんですかぁ!!!?」
痛むおでこを擦りながら洋子先輩を見た。


