『俺はただ…野島がその…お前とだと仕事がやりやすいから…お前と一緒だったから、心強かった、ありがとな』
先生の言葉に、私の心臓は制御不能になった。
先生はフッと笑うと、
『お前はいい助産師になる。だから自分を信じて頑張れよ。
そうだ!早く上がらないと…お前の合格祝いやるんだろ?
うるさい先輩方を待たせるわけにはいかないぞ!急いで着替えて来い!』
言い終わらないうちに、分娩室を後にした。
『野島ー!お疲れ!!!洋子がお待ちかねよ!早く上がろう!!!』
着替えを済ませた美也子先輩に声をかけられ、時計を見ると、7時を回っていた。
「えっ!?もうこんな時間?
すぐに着替えてきます!!!」
私は慌てて分娩室を飛び出して行った。


