「ごめんなさい。私、あなたの気持ちに答えることはできない。 あなたがホストだからとかそういう問題ではなくて、私には婚約者が…『でも、亡くなったんだろ?』 えっ!? 勇輝の言葉に、返す言葉が見つからなかった。 『洋子さんから全部聞いた。婚約者のことも、赤ちゃんのことも…』 勇輝はそう言うと、悲しげに私を見つめた。 「なぁんだ、知ってたの…」 現実を突きつけられて、動揺するかと思ったけれど、愛想笑いなんて浮かべながらこんなにも冷静でいられるなんて思いもしなかった。