『ほらっ!何ボーっとしてるのさ! 食べないんだったら俺が貰うぞ』 勇輝は私の料理にも箸を伸ばしてきた。 「こらっ!」 ピシッ! 『痛ってぇ!だって美味いんだからしょうがねぇだろ?』 叩かれた手をさすりながら拗ねた表情をした勇輝が何だかおかしくて、思わず、 「ふふふっ!」 笑ってしまった。 『おい!何笑ってんだよ!』 勇輝はますます拗ねてしまい、 「だって、勇輝って意外とかわいいところがあるな〜と思って…」 まさか、この部屋でまた誰かと楽しい食事ができるなんて思ってもみなかった。