主任はフッと笑うと、


『何もそんなに警戒しなくたっていいのに…

あんた「ナイト」のホスト連中の間で大人気なんだから!』


へっ!?


「な、何でまた…

私、何もしてませんよ」


大人気だなんて、物好きな…。


主任は笑いながら、


『野島のカレーが絶品だったって若いホスト達が言ってたわよ。

それに、食べ損ねた連中がものすごく悔しがっていたっけ』


絶品は言い過ぎだし…。


「でも、あれは本当に作り過ぎちゃったから…食べてもらって私も助かったんです」


私の言葉に、主任は苦笑して、


『あんたはそんな気がなくても、無意識にやっちゃうんだろうね。

まぁ、そこがいいところでもあるんだけど』