もうほっといてくれたらいいのに…


断りのメールを送るにしても、何故か躊躇っている私がいる。




『野島、来月のシフト出来たわよ』


洋子主任からシフト表が配られた。


来月はまあまあのシフト。


でも、今年もまたこの日がやって来る。


『野島、今年の誕生日はどこに行く?』


そう…


来月8日は私の誕生日。


しかも、今年は休日。


真人が亡くなってからは、私の誕生日には洋子主任が気を遣って、食事や飲みに誘ってくれていたけれど、


「今年は家でケーキでも作って、ひとりでお祝いします」


主任と食事なんて行ったら、どうせまた『ナイト』に連れて行かれるし、


同じ手には二度も引っ掛かりませんよ。