じょ、条件!?
『もし、産婦人科に戻りたければ、彼氏…作りなさい!
それが条件よ』
どうだと言わんばかりに胸を張る主任。
それは条件ではなくて……無理難題と言うんじゃないですか?
『ということで、それ以外は一切認めないから…
一番の戦力をそう簡単に返すわけないでしょ?』
不敵な笑みを浮かべる主任
全く横暴なんだから…。
「そこまでおっしゃるなら、産婦人科専門の病院なりクリニックに転職しますから!!!!」
こんなこと言っても洋子主任には痛くも痒くもないことは重々承知。
だけど、言わなければ彼女の思うツボ。
『退職なんて、師長が認めても私が絶対認めないわよ。あんたの教育係だった美也子にもあんたのこと頼まれているんだから…』
美也子先輩のことを出されると私が弱いことわかっていて言うんだから
もう付き合ってられない!!!!
「転職先が決まったら主任ではなく師長に報告しますから…失礼します」
そう言って、足早にロッカールームを後にしようとすると、
『勇輝だったら、あなたのこと…わかってくれると私は思うけど…』