「……分かりました。
僕は、目立つのが大の苦手なので、この勝負、必ず、勝たせていただきます。
(雨宮が動かない、以外には、何も言ってねえ。
つまり、それ以外は、何でもアリって事だ。
上等じゃねえか、……俺に勝負を挑むのなら、受けて立つぜ。)」
俺は、心の奥底に、絶対的な自信を秘めて、
雨宮先輩の瞳を真っ直ぐに捉えて、はっきりと、そう言い放った。
俺は、月であり、黒猫でもある。
それから、ピエロ、道化師でもある。
狂った宴には、それだけ狂った者がお似合いだ。
蝶のように舞い、蜂のように刺す。
それだけじゃない、いつまでも、踊り続けてやるよ。
「ふふ、それじゃあ、話は終わった事だし、戻ろうか。
これ以上長引いたら、誰かに勘付かれかねないし。」
ね? と、小首を傾げる雨宮先輩を、俺は、改めて、芸達者な人だと思った。
一瞬にして場の雰囲気を変えてしまう、声色と、表情と、仕草。
その奥に秘められたものが何か、探ろうと、雨宮先輩の表情を窺ってみたが、
何も感じられなかった。
例えるならば、レーダーに何の反応もない、そんな感じ。
邪気も狂気も感じられない、純粋無垢な微笑み。
歪んだ感情だけが、全てなのかもしれない。
それ以外は、何処までも、整然と佇む、綺麗な人形のようだから。
だが、俺は負けない、絶対に、だ。
はぁ、…………それにしても、憶測とはいえ、
やっぱり、この人、俺の獲物を持っているんだろうな。
なかなか手強い相手だな、……作戦は、念入りに練るとするか……。
「そうですね。
それじゃあ、行きましょうか。」
俺は、口元に作り物の笑みを湛え、雨宮先輩に手を差し出す。
一瞬、キョトンとした表情を見せたが、意味が分かったようで、
俺の手を握り返してきた。
その手を引いて、俺は、歩き出す。
終わりなき、宴への扉が、今、静かに開いたのかもしれない。
僕は、目立つのが大の苦手なので、この勝負、必ず、勝たせていただきます。
(雨宮が動かない、以外には、何も言ってねえ。
つまり、それ以外は、何でもアリって事だ。
上等じゃねえか、……俺に勝負を挑むのなら、受けて立つぜ。)」
俺は、心の奥底に、絶対的な自信を秘めて、
雨宮先輩の瞳を真っ直ぐに捉えて、はっきりと、そう言い放った。
俺は、月であり、黒猫でもある。
それから、ピエロ、道化師でもある。
狂った宴には、それだけ狂った者がお似合いだ。
蝶のように舞い、蜂のように刺す。
それだけじゃない、いつまでも、踊り続けてやるよ。
「ふふ、それじゃあ、話は終わった事だし、戻ろうか。
これ以上長引いたら、誰かに勘付かれかねないし。」
ね? と、小首を傾げる雨宮先輩を、俺は、改めて、芸達者な人だと思った。
一瞬にして場の雰囲気を変えてしまう、声色と、表情と、仕草。
その奥に秘められたものが何か、探ろうと、雨宮先輩の表情を窺ってみたが、
何も感じられなかった。
例えるならば、レーダーに何の反応もない、そんな感じ。
邪気も狂気も感じられない、純粋無垢な微笑み。
歪んだ感情だけが、全てなのかもしれない。
それ以外は、何処までも、整然と佇む、綺麗な人形のようだから。
だが、俺は負けない、絶対に、だ。
はぁ、…………それにしても、憶測とはいえ、
やっぱり、この人、俺の獲物を持っているんだろうな。
なかなか手強い相手だな、……作戦は、念入りに練るとするか……。
「そうですね。
それじゃあ、行きましょうか。」
俺は、口元に作り物の笑みを湛え、雨宮先輩に手を差し出す。
一瞬、キョトンとした表情を見せたが、意味が分かったようで、
俺の手を握り返してきた。
その手を引いて、俺は、歩き出す。
終わりなき、宴への扉が、今、静かに開いたのかもしれない。


