「みんなーー!!主役が来たぜ!!」


フィードが腹から盛大に大声で言えばその場に居た全員がぐりんと首を捻り少女の方を見る。

「ようやく来たかぁ、ほいこっちこっち」

皆笑いながら少女を一番中央の席に座らせる、目の前のテーブルには鳥の丸焼きがでかでかと鎮座している、香ばしい薫りが嫌でも食欲をそそる。

「……???……何これ」

訳も解らずに座らされ、そこを取り囲む様に皆が片手に泡が今にも溢れそうなビールを注がれているジョッキを片手に立っている、少女はフィードから無理矢理何か炭酸っぽい物が入っているグラスを持たされた。


「それでは皆様よろしいですかな!?」

フィードがニコニコとその場に居る全員に呼び掛ければ『おー』と息を合わせたかの様に声が上がる



「それではシュヴァルツバルトの新しいキュートな仲間にぃぃ!」


回りを見れば今か今かとフィードの言葉を待って居る

少し離れた所にジェイルやハイドも居る


皆、家族


少女は先程のジェイルの言葉に昔じいちゃんから言われた言葉が過ぎる。




『家族はな血の繋がりだけじゃない、心も繋がってりゃ家族になれんだよ』



どうやら兄弟一杯出来ちゃいましたよ、じいちゃん





「かんぱーーーーい!!!」