―ガラガラ― みんなの視線がドアに集中する。一瞬だけ。 私だと認識すると、中断されていた会話が再開される。 私は目線を少し下げていそいそと自分の席へと足を進める 机の上にはクラスメイトの鞄が一つ。 (またか―。) 思いつつも、何も言わずに席について小説を読む。 今日もまた… 長い一日が始まる。