「俺……自分がこんなに、感情的な人間だなんて思わなかったんだ。
どんなときでも笑って過ごす自信があったのにさ。
千夜子さんに出会ってから、ペース乱されっぱなしなんだもん。
ホント、まいっちゃうよな……」
流れそうになる鼻水を何度もすする。
鼻の奥がツンとして、声が震える。
「こんな想いすんのなんか、絶対にゴメンだって思ってたのに……。
正直、今、むちゃくちゃ胸が痛ぇよ。
ひとりの女のために必死になって、マジくだらねぇ。
ダサいし、しんどいし、嫌んなることだらけだし。
……でもさ」
でも……
こんな自分になれたことが
少しだけ
ほんの少しだけ、誇らしくもあるんだ。
傷つかないための安全な場所から、俺を連れ出してくれたのは、千夜子さんだったから。
「だから……ありがとう」
鼻水は止まる気配がなかった。
頬には涙が流れていた。
ありがとうをサヨナラの代わりにして、俺は窓から視線をはずす。
その視線の先に、千夜子さんが立っていた。
どんなときでも笑って過ごす自信があったのにさ。
千夜子さんに出会ってから、ペース乱されっぱなしなんだもん。
ホント、まいっちゃうよな……」
流れそうになる鼻水を何度もすする。
鼻の奥がツンとして、声が震える。
「こんな想いすんのなんか、絶対にゴメンだって思ってたのに……。
正直、今、むちゃくちゃ胸が痛ぇよ。
ひとりの女のために必死になって、マジくだらねぇ。
ダサいし、しんどいし、嫌んなることだらけだし。
……でもさ」
でも……
こんな自分になれたことが
少しだけ
ほんの少しだけ、誇らしくもあるんだ。
傷つかないための安全な場所から、俺を連れ出してくれたのは、千夜子さんだったから。
「だから……ありがとう」
鼻水は止まる気配がなかった。
頬には涙が流れていた。
ありがとうをサヨナラの代わりにして、俺は窓から視線をはずす。
その視線の先に、千夜子さんが立っていた。



