SIN (LOVE and DAYS・番外編②)


貴方なんか好きじゃない、とか

男として見れない、とか

そう言ってくれた方がよっぽどマシだ。



“シン君はキレイだよ”



その言葉はまるで、ふたりの間に大きな壁を造られたようで。


情けないほど立ち尽くす俺は、無力な子どものようで。




「……もういい」



投げやりな言葉を吐き捨てて、俺は部屋を出た。


千夜子さんはずっとうつむいていた。

追ってくる気配すらなかった。



俺の足音だけが響く、薄暗いマンションの階段。


体の芯まで凍りつきそうな寒い夜。



けれど腕の内側に残った千夜子さんの体温は

いつまでも消えてはくれなかった。