SIN (LOVE and DAYS・番外編②)


「え……? きゃあっ!!!」



千夜子さんが叫んだのも無理はない。


俺がここにいることを知らなかったんだし


しかも(俺自身すっかり忘れていたけれど)

このときは着替えの途中で、下半身はボクサーパンツという、恥ずかしい姿だったんだし。



「えっ、えっ、なんでここに!? ていうか、なんでパンツ!?」



ドアを開けっぱなしの状態で、あわあわと焦る千夜子さん。


周りの通行人が「何事だ」とこちらを見てくる。



「ちょっ…千夜子さん。とりあえず乗って、ドア閉めて」



さすがの俺も焦って、千夜子さんの腕をつかみ車内に引き込んだ。



バタン!とドアを閉め、

ふぅーっ、とため息をつく。



一部始終を見ていたハルキさんは、愉快そうに肩を震わせて笑っていた。