SIN (LOVE and DAYS・番外編②)


どうやら完全に襲われると思ったみたいだけど。

さすがにそんな鬼畜じゃねーっての。



俺はただ、彼女の足の、ケガの具合をみていただけだ。



「うん、思ったより腫れは少ないし、明日には歩けんじゃねーかな」


足首に手を当てながらそう言うと


「……あ…そ、そう……」


弱々しい返事が返ってくる。



「で? 何が“ダメ”なわけ?」



そう尋ねてニヤッと笑う俺に、彼女の顔がまたまた赤くなった。



「別にっ、そんなこと言ってない!」


「言ったじゃん」


「言ってない!」



ムキになる様子がおかしくて、俺は笑いを噛み殺す。



泣いたり怒ったり恥じらったり。

まるで百面相。


俺より8つも上なのに、ガキみたいだ。