「ランクA……って」


「千夏はまだBだからな。

十星は海外での実績が高い。


補佐もいないようだし

だから評価が上なんだろ」



盗みを働く人・集団にはその世界でのランクがあり、最高ランクがS、最低がF。

あたしはランクB。
上から3番目のカテゴリー。



「十星と獲物被ってるって、

その情報信頼できるの?」


大貴は笑ってあたしの頭を撫でた。

「びびるなよ。

俺がついてるから」


「そうだけど……」


これまでも他の泥棒と同じ獲物を奪い合ったことはあったけれど、それは皆Bランク以下の怪盗達だった。