十星が置いて行った花を見る。 (花は何も悪くない……) 寝ているであろう大貴を起こさないようにキッチンへ行き、コップに水を入れる。 部屋に戻ると窓際に置いて花を挿した。 可愛い花。 何て言う花だろう。 (……十星) 今日はそれほど怖くなかった。 でも、 住んでいる場所を知られた。 ……もしかしたら、以前から知っていた? わからないけれど、気をつけなければ。 卒業まで住まいを変えることはできないから。