目覚めると、午後十二時を過ぎていた。
いくら朝方まで起きていたとはいえ、人様の家で寝坊し過ぎた。
急いで着替えると窓から瓦屋根に上がった。
廊下では迷ってしまうので、屋根づたいで玄関まで行って中に入ろうという作戦だ。
一階の屋根の上を歩いて、玄関の真上まで来ると地面に着地。
玄関に入ると、偶然居合わせた使用人らしき女性が驚いて固まった。
「あ……あの、タオルか何か足拭くもの借りていいですか?」
躊躇いがちに口にした。
さすがに行儀が悪かったかもしれない。
「は、はい、ただいまお持ちします」
小走りで何処かへ行くと、タオルと小さな木の桶にぬるま湯を入れて持ってきてくれた。
それを見て、申し訳なさと恥ずかしさで少し後悔した。



