「まだって何?やっぱりってどういうこと?」 窓の前に立つ十星の背に問い掛けた。 こちらを振り返って窓枠に腰掛けると微笑んで言った。 「もうそろそろ退院だから、また学校で」 言い終えた次の瞬間には、外に飛び出してしまった。 あたしは急いで窓から身を乗り出してみたけれど、どこを見回しても姿はない。 いつの間に雲が晴れたのか、暗い空には月が顔を出していた。