「はい。いろいろ助けてもらってます」 「……あいつはまだ煮え切らんか」 「え?」 「まだしていないのだろう」 「何をですか?」 「男女の契りだ」 「え」 思わず足が止まる。 それに気付いた会沢藤五郎は振り返った。 「……やはりな。全く、いつまで悪足掻きする気だ」 言い終えると向き直って少し歩き、 「次を右に曲がったところだ」 そう言って何処かへ行ってしまった。