はあ…
はあっ!


ぜぇぜぇ…


こんなに走るの
小学校のマラソン大会
以来じゃない?
って位必死で走ってる私


一駅乗り過ごし
次の駅で乗り換え
ようと思ったものの


普通しか停まらない駅でなかなか電車に
乗れなかった


「あ~もお絶対遅刻っ!サイアク~」


入学式に遅刻するバカ
なんて私ぐらいだ


おまけに
あんな最低な
男に出くわすなんて


自分の運のなさを
改めて思い知らされる


アップした髪の後れ毛は無残にも春風とこの急遽マラソン大会のせいで
ぐちゃぐちゃ


今ではもうただの
疲れた人に見えるだけ


腕時計を見ると
もうとっくに入学式の
時間は過ぎていた