廉太郎くんとさっき店内にいた二人の後をつける


しばらく歩くと、二人は古ぼけたビルの中に
入って行く


「ここか…」


廉太郎くんはボソッと
呟くと、周りをキョロ
キョロ見渡した


「多分ここに連れて来られたおっさんやらおばさん達相手に、あいつらが物品売買してんだ」


「物品売買?」


「あぁ…奥貫とか、愛斗もしょっちゅう出入り
してると思う」


「えーと…それって」


「…」


廉太郎くんの顔に
苛立ちが見える


「お前ってさ…
…ん、まぁいいや


こっからオレ一人で調べっから、帰っていーわ」


目をそらされ溜め息
混じりに彼が言う