不思議…愛斗くんはここにいないのに、ふと気がつくとあの挑発的な顔
が浮かんでくる


ムカつくけど
何かそれが心地
良かったりもして


意地悪で、エッチで、全くデリカシーないんだけど、生贄とか言いながら実はちゃんと私を守ってくれる優しさがあって


今日、もし私の身に何かあったらまず始めに駆けつけてくれるのは、愛斗くんなのかな…


「おぃ」


廉太郎くんが私の腕を
グイと引っ張る


「あ、ハイ」


いけない、また
ボーっとしてた


廉太郎くんは私を店の
隅まで連れて行く


「お前まだ時間ある?」


「うん、どうしたの?」


「あいつらつけて行きたいんだけど…いいかな」