いい感じに
見つめ合ってると
思ったその矢先


私たちがグラウンド
に着く前に


廊下の向こうの方から
ガヤガヤたくさんの
生徒たちが歩いてくる


「おーっ優羽吾~!!
久しぶり~!」


学生の塊の中から
何人かが手を振り
ながら近づいてくる


「おいっス!」


優羽吾くんは嬉しそうに彼らに大きく手を振る


やっぱり人気者だあ


「あ、え~と、どうしよ一緒に来る?」


優羽吾くんちょっと
迷って私を見る


さすがにあのメンバー
の中に私を入れるのは
気がひけるといった感じ


「もうみんな戻って
来たし大丈夫!私も
友達に電話してみるね」


私がそう言うと、頷いて


じゃあ!って片手を上げさっきの男の子の塊に
向かって走って行く