1日…背中が
スースーしてた

愛斗くんに髪を切られた後教室に戻ると、みんなの視線が一気に
私に注がれた

そりゃびっくりするよね

休み時間終えて戻ってきたらイメチェンして帰ってくるんだから

席に着いた後も、みんながチラチラ見てくる

慣れない視線が
ちょっと痛かった


でもその視線は以前のような哀れみのものじゃなくて、明らかに羨望の
眼差しに見えた…

私がこんな風に変われるなら、みんなも変わってみたいっていう…そういう目に見えたんだ


ちょっと気分イイかな


今日の全ての授業が終わると、愛斗くんは荷物をまとめカバンを肩にひっかけ私の方へ歩いてくる


おら、帰るぞ


とでも言われるかと
思いきや…


「オレ用事あるから先帰るわ、気をつけて帰れよあ…特に夜道の一人歩きはとりあえず走れよ」


って言ってニーッて笑う


…一緒に帰って
くれないんだ

なぜか不思議と寂しい