そしたら…

「そしたら…堂々ともう一回みうに好きだって言うから…みうはオレの事…好き?」

そんな日が来るなら
来てほしい

私は黙ったまま…頷いた

優羽吾くん、ぱあっと
笑顔になるとギュッと
私を抱きしめる

私の顔もかあぁ…っと赤くなるのがわかった

「みう…ほんとに?じゃあ、今日からオレと
付き合ってよ」

「え?今日から?」

3年待ってって言ったのは何?頭の中がゴチャ
ゴチャしてくる

「世間一般ではこういうの二股って言うのかな?…でも心と体はみうの物だから、違うよね」

ふふって笑う声が
耳元で聞こえる

ち…ちょっと優羽吾くん何かが違わない???

さっきと違う
目眩に襲われる

「愛斗やカナには
…秘密だよ」

そう言った優羽吾くんの言葉が耳に残る

こうして私と優羽吾くんの間には、みんなには言えない秘密ができて
しまった…

断れない弱い自分

この状況に喜ぶべきかそんな自分を哀れむべきか

何が何だかわからない
ままその日は深い
眠りについた……