心臓が口から飛び出そうってこういう時に使う?

くだらない事を考えながら、バクバク言う胸を
押さえてそおっと
目を開けた


合わせたかのように、彼も私からゆっくり離れる

目の前に見える優羽吾くんの真剣な顔、真っ直ぐに私を見つめる目に
目眩がする


どうして…?


それが彼を見た後の
正直な気持ちだった



「オレ…みうが好きだ」


嬉しいのに複雑な気分になる、そんな私の表情に気づいたのか優羽吾くんふっと視線をそらす


「ごめん…こんな事言えた立場じゃないんだけどさ…、咲妃の事は責任感じてるけど…こういう風に触れたいとか…
思わないから…」


バツ悪そうに目線を落とすとうつむいて黙り込む

「…来てくれてありがとう…それと…私も…」

そこまで言って
言葉が喉につまる

好き…って言って
どうなるんだろう


優羽吾くんが顔を上げる

長いまつげの瞳が
優しく私を見つめている


「みう、3年待って…それまでにオレ絶対ケリつけるから…そしたら」