プレートを持って来て
くれた人はショートヘアで背が高くスラリとしていて、黒のエプロンを腰に巻き白のフリルブラウスを身につけている

目尻の笑いじわがとてもキュートで口角もキュッと上がっている

かわいい店員さん…
と思っていると

「初めましてー優羽吾の母です、ワガママ息子がお世話になってま~す」

私たち全員を見渡すと
ニコッと微笑む

初めて会った優羽吾くんのお母さんにドキドキ
するというよりはさっきの咲妃ちゃんの挨拶が頭をよぎり胸がざわつく

「…ワガママだけ
余計じゃない?」

優羽吾くんしかめっ面
してお母さんを見る

「だってワガママでしょいきなり電話してきて
今日の予約席空けろとか商売上手の賢い息子なら普通言わないつーの」

お母さん、優羽吾くんのおでこを指でピンとつく

「いって…」

「あ、今の嫌味じゃないからね!どうぞゆっくりしていって下さいね」

またニコッと微笑むと
ささっと部屋を出て行く