「疲れない?この店」

はははと力なく笑い
優羽吾くん頭の後ろで
腕を組む

「カワイイお店!お姫様気分になれるね、ここ」

さっきからわくわく
そわそわが止まらない

全てが5割増しに見える

優羽吾くんはソファに
もたれかかるとそうかな…って顔をしかめる

「母さんすげ~少女趣味たから、店改築したらこうするってきかなくて

かろうじてこの部屋だけモノトーンにしたのに
知らない間にこんな
ガラス玉つけられた」

人差し指を伸ばしてスワロフスキーを指でなぞる

「でもそれが客にウケてんだからい~じゃない」

カナちゃんドリンクを
すするとストローをかむ

そんな二人を見てると
痛い視線が…

前の席の亜沙美ちゃんがじぃっと私を見ていた

「どうしたの?」

「みうってーよく見たらあんまりかわいくない」

ぶっ

私が吹き出しそうになると私の斜め前の人が先にドリンクを吹き出した