これが自分の夢かと思うとまったく嫌になる。

「何処まで行けばいいの?」

進めど進めど砂ばっかり。

おまけに夢の世界でも夜なのか、月や星なんか一切なく、どっぷりと暗い空の所為で、空を走っているようななんともいえない錯覚に陥る。

「こっちだよ、アリス」

うーちゃんは何を目印にしているのか、四本足を上手に使い、ぴょんぴょんと先を行く。

ふと、視線の先に明かりが見える。

進むにつれて明かりの数が増し、それが民家の明かりで、村が近づいたのだとわかった。