「あ……」
涼太は、桜子と目が合った。
顔を背けた涼太は、あきれたように淳平に言い放つ。
「いい加減な気持ちでサッカーすんなよ。明日は来いよ」
淳平は、へへへと笑って涼太の肩に触れた。
その手を振り払った涼太は早足でその場を去った。
完全に怒ってる。
「何だよ、アイツ。真面目ぶってさ」
淳平はそう言いながら、また自転車を走らせた。
桜子は涙目で、涼太を見つめていた。
「明らかに、桜子のこと意識してるよ!セブン君」
「うんうん。きっとやきもちやいたんだよ」
サッキーと雪乃ちゃんが桜子に声をかけたが、桜子はニコリともしなかった。
やっぱりパウダーをかけるべきだった。
今日は、桜子と涼太は会うべきじゃなかった。